このページで紹介する宿場は中山道69次の33番贄川宿。
江戸方(東京)から京方(京都)へ向かって残っている史跡を紹介しています。
ガイドブックのようにどなたでもご活用いただけるよう中山道専門サイトとなるよう常に編集しています。
史跡ポイントの紹介はできるだけ日本橋方面から京都に向かって載せるようにしています。
「贄川宿 怖い」というキーワードでこちらの記事がときどき見られることがあるようですが、怖いと言われているのは人形が多数置いてある埼玉県秩父市にある贄川宿のことのようで、こちらの中山道69次33番の贄川宿は特に怖いことはないと思います。
中山道69次の33番贄川宿情報
基本情報
引用元:Amazon.co.jp: 中山道69次を歩く 究極の歩き方120(改訂版) : 岸本 豊(中山道69次資料館長): 本
本陣位置
跡地に碑のみ
高札場位置
不明
無料駐車場位置
本陣跡碑のところの空き地に短時間であれば駐車できるかもしれないが実際は不明。もしかして右の家も本陣跡の一部かもしれない。
また木曽平沢地区には公営駐車場がある。すぐ近くにはこれといった駐車場がなさそうで、土日祝日なら銀行の駐車場に極超短時間なら停めておくという法令遵守の観点からNGな行為はおすすめしない。
各史跡について
取材日
- 2021年6月5日奈良井宿のみ目指して日帰りで行った帰りに少し寄ってみた。関所が目立つのでそこから数百メートルしか探索せず大して史跡は残っていないものと勘違いしていたがどうして。平沢という別村が重要伝統的建造物群保存地区で見損なっていた。
- 2022年7月23日 贄川宿からさらに京都方向へ上ること数キロにある木曽平沢に行った。位置としては奈良井宿のほうが近い。すばらしいところ。
- 2022年8月12日から2泊3日の車中泊めぐりで2022年8月14日行った。
- 2023年5月13日嫁氏と妻籠宿松代屋宿泊の途中で食堂SSと贄川のトチに寄った
写真とコメント
中山道贄川関所・木曽考古館
尾張藩が福島関所の補助的役割として木曽檜などの搬出監視のために設けた。位置を変えて復元してあり有料だが見学できる。
贄川宿本陣跡
木曽氏が下総へ転封になったのを機に旧臣だった千村氏が本陣職を担ったという。明治以降は奥原家。現在は大部分が空き地。
贄川宿脇本陣跡
深澤家(加納屋)住宅(国重文)
行商で成功した。主屋は出梁造りで2つの土蔵は1つの屋根を共有するのがみどころ。2023年に持ち主の深澤辰夫さんから塩尻市に寄付されたそうであるが、当時の町家建築がわかる貴重な資産なので以後は市が維持管理していくことになる。
規模が大きく状態が良いため市の文化財課は「内部公開できるようにしたい」ということなので期待したい。
参考記事
贄川の重文・深澤家住宅 塩尻市所有へ 現所有者が寄付 | 教育・子育て | 株式会社市民タイムス
母屋は二重の出梁造りで、二棟の土蔵は1つの共通の屋根に収まっているそうだ。
桝形
これが枡形ということはここの角から左は旧中山道ではないということ。少し入っていくと水神という石碑があった。
麻衣廼神社(あさぎぬのじんじゃ)
木曽の枕詞「麻衣」の名を持つ神社。漆器の里ならではの朱漆塗り。屋根の赤いのがそれであろう。4本の御柱が一列に立つ姿は四隅に立つ諏訪神社とは違う。
少々わかりづらい場所にあるが、歩行者用横断歩道のある信号から細い道を入れば寺の裏に麻衣廼神社はあり、一応駐車場もある。
どういうわけか本殿のすぐ手前に神輿の建物が建っており、正面から撮影しようとすると近すぎる。
▼4本の御柱が諏訪大社と違い1列に並んでいるところにも注目。
贄川のトチ
長野県天然記念物。樹齢600年も1000年ともといわれる。さすがに近くへ行くと鈍感な自分でも一人だとちょっと近づきにくい畏怖を感じずにはいられない。
▼ガードレールの切れ目あたりから見上げたところ。正面の木がそれ。▼あまり近くまで寄るのは怖いほど荘厳な雰囲気がある。
1人だとこれ以上近づけない。
樹齢千年。長野県最大。入り口がわかりにくいのでゆっくり走行して目を凝らしているとガードレールの切れ目があるのでそこから車で入って2~3台の駐車スペースがある。
2023年5月13日嫁氏とドライブしたとき。1人じゃなければ近くに寄れる。やはり近寄りがたい威厳を感じる。まさに御神木。
押込一里塚跡 (古代名称/押米)
東塚は明治42年に鉄道建設工事のため崩された。西塚跡に標柱。駐車場はなく近くに路上駐車になってしまうので注意。
諏訪神社
武田信玄が木曽攻めの際に本陣とし、武田勝頼の敗退時に焼失したという。現在は江戸初期に再建したもの。諏訪坂を登った木立のなかに御柱が2対立つとのこと。
諏訪神社の位置
木曾平沢
住民の8割が漆器に携わっているという。妻籠、奈良井に次ぎ重要伝統的建造物群保存地区に選定された。観光客少なめで穴場といえるが観光客向けのインスタ映えするカフェみたいなのはほとんどない。
実は奈良井宿と贄川宿の中間地点に重要伝統的建造物群保存地区があったと後から知ったが木曽平沢には2022年7月23日初めて訪れた。
宿場町ではなさそうなので贄川宿と奈良井宿との間の宿というのかどうかであるが町全体が漆器の町というコンセプトで異次元の世界のようでもある。
一言でいって素晴らしいところ。タイミングにもよるが隣の奈良井宿の混雑とちがい、通りにはまったくといってよいほど人影がなく独占状態で楽しめた。Google Mapで投稿写真を見るとそこそこ賑わっているものもあるんだけど。
電車で行くなら木曽平沢駅が最寄り。降りてすぐ坂を下れば別世界が待っている。駅前には公衆電話ボックス。いまどきスーパーマンでも使わなさそうだがノスタルジックなので撤去しないでほしい。
▼木曽平沢の街並み。動画を撮ったので写真はほとんど撮らなかったが実に落ち着いた雰囲気でよいところだ。
▼観光地化していないようであるがいっときは観光客が殺到している写真もネットでみたことがある。並ぶ家々は漆器店やら漆工房ばかりで昔ならいざしらず今ってどうやって生計立ててるのか興味がある。
もしかして輸出してるとか?ちょっと話しかけられそうな人がいなかったのでわからないがいずれ再訪して聞いてみたい。
誰もいないとゴーストタウンかと疑いそうだが、ところどころ自家用車は停まっているし並びに銀行もあった。
中仙道碑
木曽漆器館
製作工程や人間国宝の作品が見られるらしい。
木曽漆器館の位置
個人的に未踏破な史跡
- 上記写真のないもの
マイマップ
地図のダウンロード方法はパソコンで地図部分右上の[ ]みたいなのをクリック→地図を別画面で表示→左サイドバー上にある点(・)3つをクリック→地図をコピーまたはKMLをダウンロードでできます。
地図をコピーを選ぶと自分のGoogle Driveに地図がコピーできると思います。KMLでダウンロードをしたあとはそれをCSVに変換する方法は検索して調べてください。
参考にした資料
上記の他にもみどころいろいろ書かれている。
参考にした書籍中山道69次を歩く 究極の歩き方120(改訂版)
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上記の著者 岸本豊氏の運営する中山道69次資料館についての記事も別ブログで書いているのでご興味があればどうぞ。
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